アップセルってなに?
アップセルは、ひとことで言うと
「せっかくなら、こちらの少し良いほうはいかがですか?」
と紹介することです。
お客さまが見ている商品よりも、
ワンランク上のもの・より満足度の高いもの をすすめるイメージです。
こんな場面がアップセルです:
- 標準モデルのスマホを見ているお客さまに、上位モデルを紹介する
- コーヒーのSサイズを注文したお客さまに、Mサイズをすすめる
- ネイルの単品メニューに来たお客さまに、セットメニューを案内する
「こちらのほうが、もっと快適になりますよ」
という“やさしいひと言”がアップセルです。
クロスセルとのちがい
よくセットで語られるのが「クロスセル」です。違いはとてもシンプル。
- アップセル:より良い(上位・高価)ものをすすめる
- クロスセル:別の商品・サービスを追加ですすめる
カメラを例にすると
- アップセル → 上位モデルのカメラをすすめる
- クロスセル → レンズ・SDカードを案内する
方向が違うだけで、どちらも自然な提案で売上アップにつながります。
小売・EC・サービス業での“アップセルあるある”
店舗なら
「こちらのモデルですと、バッテリーが長持ちして人気ですよ」
というように、より満足度の高いモデルを提案するのがアップセル。
ECサイトなら
商品ページに
「+3,000円でメモリ増量できます」
「上位モデルはレビューが高評価」
などと表示されるパターンです。
サロン・サービスなら
カットの予約を入れたお客さまに、
「カット+トリートメントのコースですと、仕上がりがより良くなりますよ」
と紹介するのがアップセル。
アップセルのいいところ
- お客さまが“より満足できる選択”をしやすくなる
- 客単価が自然に上がる
- 売り込み感が少ない(提案が自然)
- 小売・EC・サービスどこでも使える
無理に売るのではなく、
「こっちのほうがあなたにとって良いかもしれません」
という“ちょっとしたアドバイス”に近いのがポイントです。
うまくいくコツ
1. 上位モデルのメリットをわかりやすく
価格より「何が良くなるのか」をシンプルに伝えると伝わりやすいです。
2. お客さまの用途に合わせる
「動画をたくさん撮る方には、こちらのモデルがおすすめです」
と、相手の状況に合わせて案内するのが効果的。
3. タイミングが大事
選んでいる・比較している“まさに今”がいちばん伝わります。
気をつけたいこと
- あまりに高額なものをすすめると「売り込み」に感じられる
- お客さまの用途に合っていないと逆効果
- 説明が難しいと、お客さまの負担になる
- 選択肢を増やしすぎると迷わせてしまう
無理にすすめるより、“少しだけ背中を押す”くらいの温度感がちょうどいいです。
まとめ
アップセルは、
「こっちのほうがもっと快適になりますよ」
と、ワンランク上のものをやさしく提案する販売方法です。
- お客さまの満足度が上がる
- 客単価も自然に上がる
- シンプルで取り入れやすい
まずは「このお客さまの用途なら、どのモデルがいちばん合うだろう?」
と考えるところから始めてみてください。
一歩先の提案が、お客さまの“選んで良かった”につながります。

