クロスセルってなに?
クロスセルは、かんたんに言うと
「これを買ったなら、これも一緒にあると便利ですよ」
とそっとおすすめすることです。
お客さまがすでに買ってくれている、という前提がポイント。
そこに+αで役立つものを自然に紹介するイメージです。
次のような場面が、まさにクロスセルです。
- コートを買ってくれたお客さまに、マフラーをおすすめする
- ノートPCを購入した人に、PCケースやマウスを紹介する
- ヘアカットを利用した人に、次回のトリートメントを案内する
「あると便利」「一緒に使うともっと良い」
そんな提案がクロスセルです。
アップセルとのちがい
よく似た言葉に「アップセル」があります。
- アップセル:より良い・より上位のものをすすめる
例:標準モデル → 上位モデルへ - クロスセル:別の商品・別のサービスを追加ですすめる
例:スマホ本体 → ケース・保護フィルム
方向性がちがうだけで、どちらも自然なかたちで売上アップにつなげられます。
小売・サービス業での“よくあるクロスセル”
店舗なら
「このコートに決められましたら、こちらのマフラーも相性が良いですよ」
というように、お会計前のひと声がクロスセル。
ECサイトなら
「この商品を買った人はこちらも購入しています」
と一緒に表示される“おすすめ商品”がクロスセル。
サロン・サービスなら
カット後に「次回、カラーとセットにすると髪が整いやすいですよ」と案内するのもクロスセルです。
どれもいまのお客さまに合う提案だからこそ自然なんですね。
クロスセルのいいところ
- すでに買ってくれたお客さまだから話しやすい
- 提案が自然で、押し売りになりにくい
- 結果として、売上・客単価のアップにつながる
- お客さまも「助かる」「便利」と思うことが多い
ついで買いに見えますが、お客さま側にもメリットがあるのがクロスセルです。
うまくいくコツ
1. 関連性がしっかりあること
買ったものと関係が薄いと、売り込み感だけが強くなります。
2. タイミングが大事
- 店舗ならお会計前
- ECならカート画面
- サロンなら施術直後
この「いま必要かも」の瞬間が効果的です。
3. ひとこと添えるくらいで十分
「これも買ってください」ではなく、
「こういうのもありますよ」くらいの自然さが◎
気をつけたいこと
- 提案しすぎると「どれがいいの…?」と選びづらくなる
- 在庫がない商品をすすめるとトラブルに
- あまり関係のない商品をすすめると不信感につながる
ちょっとした気配りくらいの温度感がちょうどいいです。
まとめ
クロスセルは、
「この商品が気に入ったなら、これもあると便利ですよ」
とやさしく紹介するだけの、とてもシンプルな販売方法です。
- お客さまに役立つ
- 自然に売上アップにつながる
- 小売・EC・サービス、どこでも使える
まずは、「この商品を買った人は、次に何があると喜びそう?」と考えるところから始めてみてください。
ちいさな提案でも、お客さまの満足度がふっと上がり、売上も自然に増えていきます。

